注文をもらって、11月21日にお誕生日ケーキを作りました。
このケーキのデザインの意味や、作っている時に思ったことを書いてみようと思います。
まず、このケーキを贈る相手は「おひさま」に縁のある人だったので、太陽をテーマに作ろう、という構想がありました。
また、モンブランにしてほしい、というリクエストがあったので、モンブランで太陽のケーキ、となります。
それがこれです。
ケーキの中心が太陽、
その周りを囲むココナッツファインが太陽の繊細な光、
カカオニブが宇宙を漂う岩石たち、
ケーキの縁を一周しているマロンクリームが太陽の強い光と波、
マロンクリームの上の星型のダークチョコレートは宇宙の星々です。
太陽の中心をハート型のホワイトチョコレートにしよう、という発想を得た時、これは太陽と同時に「心」も表しているな、と感じました。
つまり、こういうことです。
僕たちは往々にして忙しい日常生活の中、思想や先入観や欲といった心の表面的なごちゃごちゃにとらわれてしまいます。
1つわかりやすい例をあげましょう。
現在、人が畜産動物に対してしていることがそうです。
時代が進み、もう少し人類が賢明になれたなら、現代の人がかつて先進国が行った奴隷貿易を見るような目で、現代の「一般的な」畜産を見ることでしょう。
これは大きな問題ですが、
この悲惨な現実に対して激しい怒りと深い悲しみを持ち、ネガティブな行動をとってしまう人もいる、
これも問題です。
おそらく本心では誰も
動物を不必要に傷つけたいとも、
動物を傷つける人を傷つけたいとも思っていないはずです。
しかし、心の表面にある思想や習慣、つまり欲によって本心にたがう行動をとってしまう。
この、本心と行動にギャップがある時、
自分が自分と切り離されている状態を僕は「孤独」と呼んでいます。
「孤独」。
それはそれは辛いものです。
では、人が本心から望んでいるものとは何でしょうか。
それは、愛とか、安らぎとかではないでしょうか。
もし表面的なごちゃごちゃにとらわれることなく、ちゃんと心の奥底の良識や愛とかに繋がっていれたなら、
自分が何をすべきで、
何をすべきでないかは
自ずからわかってくるものだと思います。
平和がなにかも、幸せがなにかも。
世界を平和にするのは、思想ではなく愛である。
教えるでも、教わるでもなく、人は始めからわかっているようです。
大切なのはそれを思い出してもらうこと。
この日常生活を愛を持って送れたら、
それを見た誰かの心にも、ポッと火が灯ることでしょう。
たぶん。
というようなことを、このケーキ作りで思い出したり考えたりしました。
僕にとってケーキ作りは一期一会の大仕事。
だから毎回、発見と成長があります(自分にとってもHappy birthdayです)。
今回はちょっとそれを書いてみました。
ちなみにもう一件、同じ日にモンブランケーキの注文ももらっていました。
このケーキは誕生日用ではなかったので、こんなデザインにしました(笑)。